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シドニーで酒フェスティバル&江戸デジタルアート展が開催

By SCP編集部 in イベントレポート

オーストラリアの在留邦人や当地事業者、政府機関・団体と共に、日豪の共感溢れる社会作りを目指し、オンラインとオフラインの両面からオーストラリアの生活・観光情報や広告サービスを幅広く提供しているJAMS.TV Pty Ltdによる日本の祭典「酒フェスティバル(Australian Sake Festival)2023 & 江戸デジタルアート展」が、2023年9月30日(土)と10月2日(日)の2日間、シドニーのCarriageworksで開催された。

本イベントは、年々拡大傾向にある「日本の酒・食・文化・観光」分野のオーストラリア人気において、一つの分野に特化した発信ではなく日本文化を総体的に伝えることで、日本について一部または表面的にしか知らない人々の知識と興味を広げることを目的としたもの。日豪から多数の日本酒類の酒蔵・酒造メーカー、小売店、日本食店、日本の伝統工芸品の製作・販売店、文化芸能に関するパフォーマー、日本酒の専門家などを招き、多彩な切り口から参加者が日本文化を日常的に愉しむ機会を増やすことで、オーストラリア国内における日本産食品・製品市場、インバウンド観光市場、芸術分野や文化交流の拡大に寄与することが期待されている。

2日間での総来場者数は、6,500名。うち、普段日本酒はあまり買わないという来場者が全体の3割にのぼり、本イベントを機会に日本酒との新しい出会いや日本文化に親しむことを求める来場者が多かった。また、この先12カ月の間に来場者の90%が日本訪問を検討しており、日本酒を入口とした日本の食・文化・観光へのPRポテンシャルも非常に高いことが窺えた。

昨年以上に規模を拡大し、老若男女が楽しめるイベントに

今年2回目となる本イベントは昨年シドニーで開催された「酒フェスティバル 2022」から規模を大幅に拡大し、メルボルンとシドニーの2都市で開催。メルボルンの「酒フェスティバル 2023 & 江戸デジタルアート展」はシドニーに先駆けて7月に開催され、地元の人々から好評を博した。

前回に引き続き、200種以上もの豊富な日本酒のテイスティングを最大の目玉としながら、「日本の酒・食・文化・観光」の4つをテーマに「酒フェスティバル」と「江戸デジタルアート展」という2つの大きなエリアで、日豪から60もの出店があった。

一つは昨年から継続して中心となる、日本酒を堪能できるエリアの「酒フェスティバル」だ。本イベントのために来豪出店した日本の酒蔵・酒造メーカーの各ブースで、日本酒を中心としたさまざまなタイプの日本の酒200種類以上が、試飲販売された。

もう一つのエリアである江戸をテーマにした企画展示の「江戸デジタルアート展」には、「江戸文化」を総合テーマに、浮世絵の数々が展示され、江戸から続く歴史ある日本の魅力や浮世絵を通して日本酒を学ぶセミナーやフードペアリングセッションが、巨大デジタルスクリーンを利用して開催された。セミナー後方には日本の縁日のように日本食のブースが並んだ。

シドニー会場では、メルボルン会場以上にテイスティング可能な酒類の種類が充実し、日本酒を提供するブース側のフレンドリーな対応も含め、来場者から好評を博した。また、スポンサーの日本航空(JAL)や全日本空輸(ANA)をはじめ、奈良市や北海道といった観光ブースも拡充され、終始来場者でにぎわいを見せた。

今年は日本酒のみならず、日本食や観光をはじめとした幅広い日本文化の伝達を目指して17歳以下の未成年も入場可とし、日本の酒をより楽しむための酒器や、目の前で巧みに調理される日本食、日本の伝統文化などを紹介する展示ブースや、特設ステージでの日本の文化芸能のパフォーマンス、ワークショップも会場全体で終日多彩に展開され、高い評価を得た。特に、メルボルン会場から拡充された飲食店や和太鼓を中心とした見応えあるパフォーマンスには子どもから大人まで多くの人気が集まった。

また、会場入口横には、「酒アワード(Australian Sake Awards 2023)」の受賞酒も展示された。

日本の酒・食・文化・観光が揃った2日間のお祭り


写真向かって左上から時計回りに、ディジュリドゥ演奏、徳田総領事、Kok副市長、渡邊代表

イベント当日は、DJ HIDEBOOによる会場BGMを皮切りに、響き渡るディジュリドゥの演奏「Welcome to Country 」から幕を開けた。

初日のオープニングセレモニーでは、2022年9月の着任以来、日豪関係の強化に重要な役割を果たしてきた在シドニー日本国総領事館の徳田総領事、Robert Kokシドニー副市長、JETROシドニーの渡邉所長から順に開会の挨拶があった。その後、メンバーに日本の酒蔵を代表して泉橋酒造の6代目蔵元橋場社長、主催のJAMS.TV Pty Ltdの遠藤代表取締役、ディジュリドゥ演奏者を加えた6名による鏡開きが行われた。「よいしょ!」の合図で割られた酒樽に、会場からは拍手と歓声が上がった。

来場客は思い思いに日本酒や日本食、伝統工芸などのブースを周り、特設ステージでは2日間にわたって華麗なパフォーマンスやセッションが行われた。メルボルン会場から引き続き出演した「和太鼓りんどう」や
「Hananingen」のほか、新しいゲーム音楽バンド「V2R Trio」、ダンスと和楽器のコラボレーション
「Twisting Tornadoes & Tataku by Ryuji from Taikoz」、日本とオーストラリアの音楽コラボレーション
「Nana Koizumi × Julian Sanchez(2日目はNana Koizumi × Consouls Band)」、キッズブレイクダンス&ヒップホップ「Break Juku」と、日豪両国の魅力にあふれた内容でステージ前は常に観客でにぎわった。

また、特設ステージでは日本酒をこよなく愛するオーストラリア人らによる「World Sake Day」にちなんだトークセッションや熱いパネルトーク、「江戸デジタルアート展」の巨大スクリーン前では、シドニー日本クラブ前会長のチョーカー和子氏や泉橋酒造の橋場社長、日本酒ソムリエ資格などを持つ3人のエキスパート、
Sandra Gwee氏、Simone Maynard氏、ならびにWayne Shennen氏が、それぞれ機知に富んだ酒セミナーを担当。

観客席ではセミナーで言及される日本酒の試飲も提供され、来場客らは真剣な面持ちで聴講していた。

日本酒類の提供ブースは31あり、純米酒や純米大吟醸などの日本酒や、多種多様な日本産酒類(焼酎・ウイスキー・ジンなど)、梅酒やゆず酒などの果実酒と、さまざまなタイプの酒が、南は沖縄から北は東北まで日本各地から出揃った。

どの酒蔵・酒造メーカーの前にも行列ができており、来場者の多くが試飲や試食の体験だけでなくブース出展者から直接話を聞き、その商品をバックグランドと共に味わい、納得して購入していくことを楽しみしていたことが窺える。当日のみの限定商品や10%オフでの販売など、その場でしか味わえないサービスを実施するブースも多々見られた。

同じく、「江戸デジタルアート展」エリアで展開されていたフードトラックやポップアップバーが並ぶ10の飲食ブースでは、日本酒に合うおつまみをはじめ、目の前で調理される寿司や鉄板焼き、揚げ物、おでん、粉物、海鮮物、あんこや抹茶を使ったスイーツなど、鼻をくすぐる日本食の数々が大勢に振る舞われた。

観光ブースでは、航空会社が日本への往復航空券の抽選会を実施。ゴルフコースや日本の美しい観光地の写真展示も含めて来場者の目を引いた。その中でも、奈良市内から17事業者が集った奈良市ブースでは、奈良の伝統工芸品や日用品の展示・販売に加えて、記念品の配布、かき氷など地元の特産物を活かしたグルメの試食、絵付けワークショップなど盛りだくさんのPR内容が人気を博した。

また、日本工芸品や文化アートの販売・展示を担うブースでは、来場者が展示品をじっくりと吟味する様子や写真に納める楽しげな様子が見られ、本イベント公式グッズの売れ行きも好調だった。壁際に設けられたフォトスポットでは、笑顔で記念撮影をするグループが数多く見られた。

各出展ブースを楽しんだ来場者からは「日本酒の種類も多く、ペアリングの日本食など日本酒以外の商品も興味深かった」、「新しい出会いがあり、展示されている商品を見て回るだけでもとても楽しかった。アクティビティに参加するのも楽しかった」、「ユニークな屋台や他のユニークな店舗は素晴らしい付加価値だった」、「日本酒を飲むための陶器など、日本文化の他の側面にもスポットを当てていた点がとても良かった 」といった声が上がっている。

各ブースに行列ができる盛況ぶりから、今後のイベント運営におけるスムーズな進行や混雑と換気対策といった改善点、テーマとなる「日本の酒・食・文化・観光」への体験に対する大きな期待が見てとれた。今後のイベントでは、来場者の満足度を上げることが、より多くの日本酒や日本文化への理解にもつながり、同イベントのみならずオーストラリア国内の日本関連イベントの価値も高めることにも寄与していくかもしれない。

出展者の方々















MC、パフォーマーの方々



セミナー講師の方々


来場者のみなさんの様子









全ての写真:Sayu Matsunaga

イベントの様子(公式動画)

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