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新たに図書交流を開始、名古屋市とシドニーの姉妹友好都市の未来

By SCP編集部 in イベントレポート

シドニー市と姉妹友好都市を結ぶ名古屋市から、副市長と市会議員団(今後、公式代表団と表記)が、2023年12月13日に来豪し、シドニー市庁舎を表敬訪問した。

1980年から姉妹都市提携をしているシドニー市と名古屋市は、名古屋市立高校の海外派遣事業、姉妹マラソン交流や姉妹動物園交流など幅広い分野において親交を深めている。今回の訪問は、2025年に姉妹友好都市締結45周年を迎える両市の良好な交流関係を祝し、今後の連携をさらに強化していくことが目的だ。

当日の懇談会は、2023年9月に就任したRobert Kok新副市長の就任挨拶から始まり、松雄俊憲名古屋市副市長、長谷川由美子名古屋市会副議長が続いて挨拶を述べた。名古屋市からは記念品の「家康の旅道具てぬぐいセット」が、シドニー市からは同市やオペラハウスの歴史と発展にちなんだ書籍がそれぞれ贈呈された。

Robert Kokシドニー市副市長と松雄俊憲名古屋市副市長

今回はコロナ禍後初の渡航であり、名古屋シドニー姉妹都市提携40周年にコロナ禍のため延期された名古屋ガーデンの馬酔木と椿の植樹記念プレートが改めて披露された。名古屋ガーデンの実際の植樹は、2022年12月に実施されている。

また、表敬訪問の前々日となる12月11日には、シドニー市のカスタムハウスにて両市の図書交流開始式典が開かれ、このたび両副市長が覚書に署名したことで、両市の図書交流提携も締結された。

左から近藤かずひろ議員、北野よしはる議員、長谷川由美子副議長、Kokシドニー市副市長、Heather Davis氏、松雄名古屋市副市長、山田昌弘議員、沢田ひとみ議員

カスタムハウス図書館の一画に鶴舞中央図書館から名古屋市に関する本などを寄贈し、名古屋市のキャラクターやシドニーで活動する名古屋市出身の折り紙作家の作品で装飾を施した「名古屋シドニー姉妹都市コーナー」を設置することで、図書の交換を通じて両市の文化を知る機会の拡大を図る。今後はカスタムハウス図書館と鶴舞中央図書館を通して、ますます盛んな文化交流が期待される。

左からエグゼクティブ・マネージャーのSasha Baroni氏、責任者のHeather Davis氏、松雄副市長

左から松雄副市長、名古屋市出身の折り紙作家ファーズみどり氏、Baroni氏、長谷川副議長

2024年は、タロンガ動物園から東山動植物園にコアラのマックスが贈られてから40周年を迎える年でもある。Kok副市長は「名古屋とシドニーは他の都市にはないさまざまな分野で交流があり、本市の活動において非常に重要な位置を占めている」と名古屋への熱い思いを語った。

Robert Kok副市長


「我々は名古屋市の姉妹都市提携を通して絆を強め、日豪関係をより強固なものにしているのです。パンデミックの影響により、40周年はオンライン交流となりましたが、今回の公式代表団の訪問は象徴的かつ不可欠なもの。両市の協力をさらに深めるために来豪してくださった彼らのため、今後も歴史的に豊かな名古屋という土地で、文化、歴史、言語を理解していく姿勢を大切にしたいと考えています」

松雄俊憲(まつお・としのり)副市長


「シドニーと名古屋は姉妹都市としてスポーツ、歴史、文化、学生交流と友好的な関係を築いてきました。シドニーはオーストラリアの中心都市であり、名古屋も東京・大阪に次ぐ都市として課題があります。特に、名古屋は観光や教育の分野に関して、シドニーとの姉妹都市交流を基盤として、そこからさらに都市問題を解決していけるような関係を構築していきたい。ひいては良好な日豪関係や国際平和に貢献することが主眼です。今回は、その第一歩を確実に達成することができたのではないかと思っています」

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