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2020年5月訪日オーストラリア人数データまとめ

By SCP編集部 in ツーリズムデータ |

全世界が新型コロナウイルスの感染拡大で未曾有の非常事態に直面しているなか、各国・地域で徐々に経済活動再開の動きが広がっている。しかし、一部では規制の緩和による新規感染数の増加もみられ、第2波への懸念も強まっている。コロナと共生する新たな日常を取り戻すために段階的な規制緩和が進められているが、依然として、大多数の国・地域では海外渡航禁止令や国境封鎖措置などが講じられている。日本でも外国人入国拒否対象地域を拡大したことで、2020年5月の訪日外客数は1,700人(前年同月比99.9%減)にとどまり、単月の訪日外客数としては先月記録した過去最小を更新した。

日本政府観光局(JNTO)訪日外客数の集計・発表

https://www.jnto.go.jp/jpn/statistics/data_info_listing/pdf/200617_monthly.pdf

訪日オーストラリア人数は10人未満(前年同月比100.0%減)。オーストラリア国内では一日当たりの新規感染者数が一桁台と安定した状態を保っており、段階的な制限緩和措置が進められている。しかし、州間の移動制限や海外渡航禁止措置は続いていることに加え、日豪路線に関してもほとんどが7月末まで運休し、再開の目処が立っていない。

一方、日本ではオーストラリアを含めた4カ国を対象とした業務渡航再開に向けた検討を開始。オーストラリアでも6月18日、政府対策タスクフォースが日本からの就労パスとその帯同家族を含む長期ビザの入国を条件を満たす場合のみ認めると発表。両国間の往来再開は見え始めているが、オーストラリア政府は観光目的での海外渡航制限は2021年まで続く可能性が高いとの見方を示している。

オーストラリアの状況についてJNTOシドニー事務所田中所長に伺った。

「オーストラリア人の海外旅行マインドが高いというのは変わりませんが、実際にいつ旅行を再開するかは様子見をしている状況です。昨年の山火事の影響で国内旅行も落ち込みが続き、オーストラリア政府も需要喚起に取り組んでいることもあり、今後は国内旅行も大きなコンペティターとなることが予想されます。

5月に開始した観光ウェビナーですが、おかげさまでオーストラリアそしてニュージランドのエージェントから『参考になった』『新しい情報を得ることができて良かった』などの前向きなフィードバックをいただいています。まずはベーシックな情報からスタートしていますが、今後はより地域ごとにテーマを決めて継続的に情報発信する予定です。地域のご紹介を

行う際には該当地域の皆さまにご協力いただき、紹介するコンテンツを固めています。また、日本側の受け入れ状況なども鑑みながら、現在プロモーション計画を練り直しており、実際の訪日につながるキャンペーンを予定しています。

今後の消費者マインドとして、“安全で安心して旅行できる”というのが旅行先を選ぶ上でのポイントになります。地域の皆さまが一体となって、受入のための感染対策を行うと共に観光情報を発信していくことで、選ばれるデスティネーションになると思います」

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