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2022年4月訪日オーストラリア人数まとめ/オーストラリアの現況と今後の国境再開について

By SCP編集部 in 速報 |

55日、WHO(世界保健機関)は過去2年間にコロナが原因で死亡した人の数は1,500万人弱に上る分析結果を発表。各国から報告された同期間のコロナによる死者数は約540万人だったが、その数値の3倍を上回る結果となった。アメリカやヨーロッパでは、重症化リスクが減少傾向に転じていることから、コロナ関連の各種規制が緩和および撤廃されている。また航空会社も相次いで、空港や機内でのマスク着用義務を解除しており、社会および経済正常化の動きが加速している(国際線に関しては到着国の状況による)。オーストラリアでは、2月からワクチン接種完了を条件に、全面的に国境は開放されており、418日から入国者に対する陰性証明書の提示義務撤廃や一部州ではコロナの濃厚接触者に対する7日間の自己隔離規制を廃止している。

オーストラリアの現況

コロナ前の日常生活を取り戻しつつあるオーストラリアでは、コロナに関連する規制はほぼ撤廃されている。シドニーのあるニュースサウスウェールズ州では、空港、公共交通機関や病院敷地内などでのマスク着用義務が課されているが、それ以外の場所ではマスクを外す動きが進んでいる。また、ニュースサウスウェールズ州やビクトリア州(州都メルボルン)などの州では、コロナの濃厚接触者に対する7日間の自主隔離規制も撤廃されている。最後まで唯一厳格な入境規制を敷いていた西オーストラリア州(州都パース)も、3月から入境規制が緩和され、特定箇所以外でのマスク着用義務などが解除されたが、511日、新規感染者数が大幅な増加傾向を示していることから、州民に向けてマスク着用など感染対策の徹底を促している。

オーストラリアの国境について

オーストラリアでは、ワクチン接種を完了し、有効なオーストラリアのビザを保有するすべての渡航者の受け入れを再開している。コロナの拡大を受け、オーストラリアと日本を結ぶ直行便は大幅に減便・運休されていたが、シドニー・羽田線に関しては、7月から日本航空が週5便、全日空は週7便に増設するなど、他路線は運休しているものの、徐々に運行本数を増やしている。またコロナ禍で観光需要が激減し、苦境に立たされている観光業界の回復に取り戻すべく、オーストラリア政府観光局は日本市場向けに大型広告キャンペーン「ワクワク大陸、いよいよ再開。」を開始した。「食」「サステナビリティ」「先住民文化」の3本の柱で、新聞の全面広告、主要駅や街頭での屋外広告やデジタル広告を展開することで、日本人旅行者誘客に取り組んでいる。一方、コロナ禍で観光業界は大幅な人員削減を行ってきたが、外国人観光客の受け入れが全面再開したことで、観光需要が急増。現在、働き手が不足しているため、業務のひっ迫や今後の事業展開に支障を来すことへの懸念も高まっている。

オーストラリアからの日本への入国について

224日、日本政府は「水際対策強化に係る新たな措置(27)」を発表し、31日より、オーストラリアから日本に入国する際の規制が変更になった。これによりワクチン3回目の追加接種を完了し(日本政府が定める要件を満たすワクチン接種証明書の提示が必要)、日本の空港に到着後の検査結果が陰性であった場合には入国後の自宅などでの待機が不要になり、入国後から公共交通機関の利用も可能になった。また518日、日本政府は外国人観光客の入国再開に先立ち、5月中に少人数の実証ツアーを開始すると発表。訪日観光客が多いアメリカ、オーストラリア、タイ、シンガポールの4カ国からそれぞれ少人数のツアーを受け入れ、参加者はワクチン3回接種済みが条件である。実証ツアーの結果や国内の感染状況も見極めた上で、段階的に受け入れ再開を検討する狙いだ。

20224月訪日オーストラリア人数

オーストラリアからの入国の際には依然として日本政府による7日間の隔離措置、検疫強化(検査など)そして査証免除措置適用停止が適用され、また日本への直行便の大幅な運休・減便も影響し、20224月の訪日オーストラリア人数は1,100人に留まった(対2019年同月比98.4%減)。ちなみにオーストラリア政府はオーストラリア国民に対して、ワクチン接種完了を条件に、十分注意を払った上での渡航を許可している。

JNTOシドニー事務所田中所長のコメント

今月はスノートラベル関連旅行博「Snow Travel Expo」がメルボルンとシドニーで開催され、当所もブース出展いたしました。訪日観光客受け入れ再開にまつわるアナウンスをご存じの方も多くお越しいただき、今年はさらに活気が増したように感じました。日本から本イベントのために来豪した出展者の方もいらっしゃったので、オーストラリア人の訪日に対する関心の高まりを直接見ていただけて良かったです。来場者からは「外国人があまりいない場所や地元の人が行くスノーリゾートを教えてほしい」など日本ならではの体験を求める声を多くいただきました。また、訪問先についてはすでに決定しており、自分たちが希望するアクティビティ以外に何ができるのか、抱き合わせで観光できる良い場所はないかなど、念入りに旅行先についての情報を調べている印象を受けました。現在は日本各地の認知向上に注力していますが、国境開放の時期が正式に発表されましたら、実際の送客につながる取り組みを積極的に展開する予定です。オーストラリアの方々は日本を訪問する機会を待ち望んでいますので、楽しみにしていただければと思います。

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