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2022年6月訪日オーストラリア人数まとめ/オーストラリアの現況と今後の国境再開について

By SCP編集部 in 速報 |

厳格なコロナ対策を講じてきたニュージーランドが、8月1日から海外渡航を完全に再開するなど、一部の国・地域を除いて、世界的にコロナ関連規制は緩和に向かっている。コロナとの共生を進めてきたオーストラリアも例外ではない。その一方で世界のコロナ新規感染者は、ここ数カ月で再び増加傾向が強まる過去最多の水準に達している地域も少なくない。
今後も各国のコロナ感染状況や出入国規制の変化に加え、ウクライナ情勢による航空便への影響なども考慮しながら、訪日インバウンドの再開に備え、オーストラリア・日本ともにアフターコロナを見据えた旅行需要への対応などに務める必要があるだろう。

オーストラリアの現況

オーストラリアは最も厳しいコロナ規制を撤廃し、現在はコロナとの共存に政策転換している。しかし、季節性インフルエンザが冬の流行シーズンを迎え、またオミクロン変異株の派生型「BA.4」と「BA5」が猛威を振るっているため、コロナとインフルエンザが同時流行する「ツインデミック」の警鐘を鳴らす専門家もいる。4月末からのコロナ入院患者数の増加により、オーストラリア国内の病院や介護施設の負担が逼迫する中、当初オーストラリア連邦政府では8月末が感染のピークと予想していたが、現在はすでにピークアウトしている可能性があるとの見方を示している。公式統計によると、オーストラリアの累計感染者数は、世界的なワクチン接種率の高さとコロナ感染流行初期の厳格な規制により、諸外国をはるかに下回る水準となっている

オーストラリアの国境について

オーストラリアは昨年末から観光客の受け入れ再開に舵を切り、7月6日にワクチン未接種でも入国が可能となった(現在は海外からの入国者に対し、新型コロナウイルスのワクチン接種有無の申告とデジタル旅行者申告(DPD)は不要)。これにより、オーストラリアは有効なビザを保有するすべての渡航者を受け入れており、観光業回復に向けた動きが加速している。日本路線では、ジェットスター航空が7月20日からケアンズ/成田線・関空線、8月2日にはゴールドコースト/成田線の運航を再開した。11月にはカンタス航空がブリスベン線の再始動を計画するなど、オーストラリア・日本路線の運行本数は徐々に回復の兆しを見せている。ただし、オーストラリア連邦政府ではバリやインドネシアから家畜伝染病の口蹄疫(こうていえき)が持ち込まれる可能性を危惧し、帰国する旅行者に注意を喚起している。空港における検査が強化されることから、オーストラリア国内への出入国手続きが通常より長くなる状況が懸念される。

オーストラリアから日本への入国について

日本政府は6月から2年ぶりに訪日外国人観光客の受け入れを再開しているが、コロナ感染拡大リスクを抑えるため、添乗員付きパッケージツアーでの入国を条件としている。また、ツアー参加者は日本政府が策定した感染拡大予防ガイドラインの遵守や医療費補償が付いた海外旅行保険加入などが求められている。7月21日に東京で開催された旅行業界向けセミナーでは、クイーンズランド州から、州政府観光局とブリスベン経済開発局、ゴールドコースト観光局、ケアンズ観光局の要職が来日。日本市場について「最大限コミットしている」と語り、旅行者の誘致に意欲を語った。同州では航空路線の復旧と新規誘致に向けて予算を確保し、州内4つの国際空港において日本を含め国際線の拡充を目指す。7月27日には、日本観光局(JNTO)理事が「トレンドは個人旅行」とし、今後は個人旅行の再開が鍵になるとの見解を示した。

2022年6月訪日オーストラリア人数

オーストラリアからの入国の際には、日本政府による検疫強化(陰性証明書の提示など)や査証免除措置の停止が適用されている。オーストラリアはコロナ感染流入リスクが最も低い「青」区分として観光目的の新規入国が条件付きで認められており、日本への直行便数も前年同月と比較して回復傾向にあるが、2022年6月の訪日オーストラリア人数は1,600人にとどまっている(2019年同月比 95.7%減)。ちなみにオーストラリア政府はオーストラリア国民に対して、ワクチン接種完了を条件に十分注意を払った上での渡航を許可している。

JNTOシドニー事務所田中所長のコメント

日本同様、オーストラリアでもコロナの感染拡大が続いていますが、日々のニュースなどで触れる事は少なく、継続して旅行需要は高まっています。
日本政府が6月より添乗員付きの団体ツアー客の受け入れ再開をしたことから、個人旅行解禁への期待が膨らんでおり、オーストラリアのメディアでも訪日旅行についての記事が多数掲載されるようになりました。
JNTOシドニー事務所では、訪日意欲喚起のため、3年ぶりに対面形式でBtoB向け商談会を8月下旬に実施します。
本商談会の模様は次回、ご紹介させていただきます。
また、日本を舞台とした映画「Bullet Train」公開に合わせ、プリンセスクルーズと共催で、旅行業者を対象とした試写会および日本に関するセミナーを開催し、訪日旅行の魅力をアピールする取り組みを実施します。
今年度後半には多くの事業を予定しているため、その都度皆さまにご案内させていただきます。
ご一緒できるイベントなどがあれば、ぜひJNTOシドニー事務所までお問い合わせください。

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