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2022年8月訪日オーストラリア人数まとめ/オーストラリアの現況と今後の国境再開について

By SCP編集部 in 速報 |

世界的に新型コロナ感染症に関する規制緩和が進んでいる。日本でも外国人の新規入国制限が見直され、2022年10月11日以降は日本国内に所在する受入責任者による入国者健康確認システム(ERFS)の申請が求められず、外国人観光客の入国についてパッケージツアーに限定する措置も解除される。 短期滞在ビザ取得免除や個人旅行受け入れも解禁され、日本政府は規制撤廃に伴い、全国対象の旅行支援策やイベント事業などの消費喚起策を始める方針だ。外国籍の日本入国に関する新型コロナ規制が撤廃されることで、約2年半ぶりに日本の国境が再開となる。

世界の航空需要は力強い回復を見せており、日本でも新型コロナ水際対策の本格的な緩和を前に国内航空会社の国際線予約数が増加、全日空は2022年12月1日から2023年1月31日までの搭乗分(1日当たり平均)について、9月11日の前後1週間を比べ、日本発の予約が1.5倍、海外発が倍増したことを明らかにした。8月24日の前後1週間の比較では、日本発が約4倍、海外発(日本経由を除く)が約3倍に伸びた。日本航空の2022年10月搭乗分も、9月8日から14日の週に入った予約数が前週と比べ、日本発が約1.6倍、海外発は1.5倍となった。円安で訪日客の回復が見込まれる中、日本国内の航空会社はさらなる需要拡大に期待を示している。10月11日から日本の門戸が開かれれば、旅客需要の回復も早まる見通しである。

オーストラリアの現況

オーストラリアは今年に入り新型コロナとの共存に政策転換している。公式統計によると、オーストラリアの累計感染者数は、世界的なワクチン接種率の高さとコロナ感染流行初期の厳格な規制により諸外国をはるかに下回る水準であり、BA.5の感染拡大による新規感染者数も減少傾向にある。2022年月7月6日以降には、国外からの入国する旅行者に対してワクチン接種完了の入国条件が撤廃され、現在オーストラリアに渡航する外国人観光客数は、新型コロナ感染拡大前の3分の1の水準まで回復した。9月8日に東京で開催された旅行業界を対象にしたセミナーでは、オーストラリア政府観光局(TA)のオージー・スペシャリスト・プログラム担当者から、南オーストラリア州も到着時の検査を取りやめて入国要件がすべてコロナ前と同様に戻ったこと(ただしETAの取得はアプリからのみに変更)、オーストラリアは消費者意識調査の対象デスティネーションの中で、旅行体験の認知度がハワイに次いで2番目に高く、渡航意欲でも4番目となるなど、回復期の需要に期待できる結果が得られたことなどを紹介した。

オーストラリアの国境について

入国規制がすべて撤廃されたオーストラリアでは、ワクチン未接種者も特別な許可を得ずとも渡航できるようになり、コロナ禍で大打撃を受けた観光業の回復に向けて様々な施策が講じられている。カンタス航空は、2022年9月13日に羽田・シドニー線を週3便で再開し、10月30日からデイリーへと増便した。12月1日には羽田・ブリスベン線も週3便で再開予定。国内線は既に新型コロナ前の事業規模を回復し、国際線は8月末は50%程度に留まったが、年末までに65%、2022年上半期で84%まで引き上げる計画を立てている。9月9日の日本出発分から日本路線を含めオーストラリア行きの国際線と国内線それぞれについて、機内でのマスク着用義務が廃止されたことも追い風と見られ、オーストラリア・日本間の往来が活発化しつつある。

オーストラリアから日本への入国について

日本政府は2022年6月から訪日外国人観光客の受け入れを再開し、9月7日から3回目のワクチン接種完了者について検査証明の提出を不要とするとともに、添乗員の同行を伴わないパッケージツアーの受け入れを開始した。訪日外客数においては5か月連続で10万人を上回ったものの、8月時点では入国制限の影響などにより訪日外客数は144,500人にとどまっている(2019年同月比 95.2%減)。10月11日以降、入国者数の上限が撤廃されるとともに自由な個人旅行も認められ、短期滞在のビザが免除となることから、コロナ禍で低迷を続けていたオーストラリア訪日客数の増加が期待される。外国人観光客の個人旅行が解禁されることについて、全日空社長は「地方に行きたいというニーズも多く、地方経済の活性化にもつながる」と期待感を示した。

2022年8月訪日オーストラリア人数

日本政府は9月7日に1日当たり2万人としていた入国者数の枠を5万人に上げ、すべての入国者に求めていた陰性証明書を免除し、3回目のワクチン接種を条件に入国可能とした。オーストラリアから日本への直行便数は前年同月と比較して回復傾向にあることから、2022年8月の訪日外客数は169,800人と5カ月連続で10万人を上回る着実な増加傾向にあるが、1日あたりの入国者数に上限もありコロナ前の水準への回復は遠く、訪日オーストラリア人数は2,700人にとどまっている(2019年同月比 90.0%減)。オーストラリア側では出入国規制がすべて撤廃されているため、今後日本側の急速な円安進行と10月11日以降のビザ申請免除や個人旅行の再開など、新型コロナの水際対策の大幅緩和を踏まえ、秋冬の観光需要取り込みを目指す観光業界ではインバウンド需要への期待が高まっている。

JNTOシドニー事務所田中所長のコメント

10月11日以降、個人旅行が解禁されるとのニュースは、まさにクリスマスホリデーを計画している消費者にとって、絶好のタイミングをとらえた発表となりました。報道以降、訪日旅行を扱う旅行会社からは、時期を問わず、多くの問い合わせ・予約が時期を殺到していると嬉しい声が挙がっています。また、「日本の感染対策がいまだ厳しいが、その分安心して旅行できる」や「日本人の親切さが魅力だ」との印象を持つオーストラリア人が多いように感じます。
日本では、外国人旅行者受け入れに対する戸惑いや不安があるとの声も聞こえますが、ぜひ、日本で訪日外国人観光客を見かけた際には、今までと変わらず温かく接していただきたいと願っています。それこそが、日本の最大の魅力であり、また口コミ効果により更なる観光客誘致へと繋がります。JNTOシドニー事務所でも、訪日誘致に繋がるような積極的な情報発信、事業展開のフェーズに入っており、下半期は数多くの招請事業、広告展開などを予定しています。
皆さま方と一緒になって、訪日誘致に取り組みますので、引き続きよろしくお願いいたします。

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