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今すぐ取り組みたい!!「インバウンド集客」を成功させるポイント

By SCP編集部 in オーストラリア基本情報

年々増加する訪日外国人数に伴い、日本国内でのインバウンド事業は勢いを増しています。観光庁の調査によると2019年の訪日外国人観光客数は約3,188万人と前年比2.2%増の過去最多を記録しました。

2020年始めから続くコロナウイルスの影響もありますが、2021年は控えている東京オリンピックやマスターズゲームズを控えているため、収束の目処が立った段階でインバウンド需要は以前にも増して加速すると想定されます。

十分なインバウンド対策+プロモーションを実施することで、さらなる集客または売り上げアップが見込めるため、早い段階で準備を進めておくことが重要です。

この記事ではインバウンド集客に関する基本的な情報と具体的なインバウンド集客の施策を紹介します。インバウンド集客を考えている方や、インバウンド集客を始めたばかりの方はぜひ参考にしてください。

 

インバウンドの基礎知識&データ

インバウンドとは?

訪日外国人の増加とともに、ニュースや新聞でも「インバウンド」という言葉を目にする機会が多くなってきました。

インバウンドは英語由来の言葉で、英語(Inbound)では、「外から中へ入る」、「内向き」の意味を持ちます。特に、観光業界では「訪日外国人旅行客」「外国人の訪日旅行」の意味として使われています。

訪日外国人旅行者の増加

日本では2003年の観光立国宣言を契機に「観光」が国家的な課題と位置づけられました。その後2007年に「観光立国推進基本法」が制定され、翌2008年にはその行政を担う「観光庁」が国土交通省の外局として新設されました。

このように、世界中の人々が日本の魅力を発見し、伝播することによる諸外国との相互理解の増進も同時に期待する国策としての動きがあります。

毎年増加傾向にある訪日旅行者数の背景としては、日本文化に対する関心の高まり、航路の路線拡大、中国などのアジア諸国の経済的発展などが考えられます。

日本政府観光局(JNTO)のデータによると、訪日旅行者数は2019年時点で3,188万人で前年と比較して2.2%の割合で増加しています。過去10年ごとに比較しても訪日旅行者数の増加は一目瞭然です。

1989年 283万5,064人
1999年 443万7,863人
2009年 678万9,658人
2017年 2869万1,073人
2018年 3119万1,856人
2019年 3188万2,100人

出典:日本政府観光局(JNTO)「年別訪日外客数,出国日本人の推移

国別訪日外国人数

出典:日本政府観光局(JNTO)訪日外客数

国別に訪日旅行者数を見てみると、依然として中国をはじめとするアジア諸国からの旅行客が多いことがわかります。訪日外国人客数のトップは、中国の959万人、次いで韓国(558万人)、台湾(489万人)、香港(229万人)と近隣アジア諸国からの訪日旅行者が多いです。しかし、アメリカなどの欧米豪も前年に比べ旅行者数は上昇傾向を見せており、今後の伸び率が期待できます。

また、現状のインバウンドは中国や韓国、台湾に依存しているとも言われ、昨今では欧米豪のヨーロッパ、アメリカ、オーストラリアを主ターゲットにする動きが出てきています。

訪日外国人客が求めていること

1. 訪日外国人客のトレンド

1位 日本食を食べること 26.1%
2位 自然・景観地観光 14.8%
3位 ショッピング 13.9%
4位 テーマパーク 7.9%
5位 温泉入浴 7.5%

出典:日本政府観光局(JNTO)「2018年観光庁消費動向調査」

「訪日前に最も期待していたこと」では、日本食への興味が非常に高いようです。続いて自然・景観地観光が2位にランクインしており、都市部だけではなく地方へも自然を求め足を運ぶことが予想される回答です。また、2015年に「爆買い」が流行語に選ばれ注目を集めましたが、ショッピングは訪日外国人観光客の中でも関心が高いようです。

2. 訪日外国人客が活用している情報源 

1位 個人のブログ 30.6%
2位 SNS(フェイスブック/微信など)23.7%
3位 自国の親族 17.6%
4位 口コミサイト(トリップアドバイザーなど)15.3%
5位 旅行会社ホームページ 14.1%

出典:日本政府観光局(JNTO)「2018年観光庁消費動向調査」
出発前に得た情報源で役に立った情報源ランキングを見てみると、個人ブログが36%の1位でした。2位にはSNSがあげられ、インターネットを利用した情報収集が主流であることがわかります。

 3. 訪日外国人客が求めている情報とは 

1位 交通手段 47.2%
2位 無料Wi-Fi 45.2%
3位 飲食店 33.2%
4位 宿泊施設 23.8%
5位 買い物場所 22.9%

出典:日本政府観光局(JNTO)「2018年観光庁消費動向調査」
日本滞在中は、主に「交通手段」や「無料のWi-Fi」情報を求めているようです。外国人旅行者の集客のためには、よく調べられている上記の情報を踏まえたうえで、情報を発信していかなければなりません。

4. 訪日外国人客が求めている旅

数年前に注目を集めていた中国人による爆買いは今や落ち込み傾向にあり、「モノ消費」から「コト消費」へと変化しています。また、訪日外国人旅行者が最も期待していたことでは、3位のショッピングを抑えて1位に日本食、2位に自然・景観地観光がランクインしており、体験を重視したコト消費を求めていることがわかります。

「モノ」より「コト」を求めている訪日旅行客へ「コト」をどのようにアピールしていくかがプロモーションのポイントです。

 

インバウンド集客のコツ

(外国人観光客の集客に向けた取り組み)

日本政府金融公庫の調査によると、ホテル・旅館業、公衆浴場や飲食業での外国人観光客の集客に向けた取組が盛んなようです。また、外国人旅行者の集客に向けた取組で効果的なものとしては、「Wi-Fiなどのインターネっと接続環境の整備」(24.1%)、「メニューや施設の案内等の英語表記」(24.1%)、「多言語でのコミュニケーションツール」(18.6%)「クレジットカード決済導入」(17.8%)などがあげられました。

 

インバウンド集客の受け入れ準備

インバウンド集客でまず取り組みたいポイントは以下の3点が挙げられます。

  1. 多言語サイト対応
  2. キャッシュレス対応
  3. Wi-Fi対応

多言語サイト

インバウンド集客の鍵となるのが、インターネットで情報を発信することです。日本政府観光局がおこなった調査では、訪日外国人の約96.5%がインターネットを活用して旅行情報を収集しており、インターネットはインバウンド集客には重要なツールであることがわかります。

そのため、インターネット上で多言語に対応したサイトを開設することで、日本語話者ではない外国人旅行客への認知向上をはかり、より多くのユーザーにリーチすることができます。

 

キャッシュレス対応

最近では、日本でもLINEPayや交通ICカードなどのキャッシュレス支払いの利用可能範囲が拡大していますが、海外ではクレジットやデビットカードの利用が習慣化しています。そのため、日本でもカードをどこでも使えることを想定して訪日される方も多いようです。

そんな訪日外国人に対応するためにも、クレジット・デビットカードでの支払いができる環境を作ることが重要です。また、主なカードとしてはVISAやマスター、アメックスなどが考えられますが、中国では銀聯カードやWechatPayなどアプリでの決済方法が盛んであるため、決済方法の順応が必要です。

Wi-Fi 環境

訪日旅行者にとってスマートフォンは情報を集めるためにも重要な手段です。最近では、スマートフォンを利用して旅行プランを立てる外国人旅行客も多いようです。また、日本政府観光局の調査によると約70%がスマートフォンを情報収集ツールとして利用していると回答しています。旅行中の情報収集を簡単にするためにも無料Wi-Fiの需要は高いと言えます。

 

インバウンド集客のプロモーション

インバウンド集客のプロモーションに欠かせないポイントは以下の5点が挙げられます。

  1. 口コミの活用
  2. SNSの活用
  3. 現地メディアの活用(広告・記事出稿等)
  4. 海外大手OTAの活用(掲載等)
  5. インフルエンサー・ブロガーを起用したプロモーションの実施

 口コミの活用

Googleマップ

外国人旅行者は「Googleマップ」を使用している人が多いので、「Googleマップ」にプロモーションしたい企業やお店の情報を登録することで多くの外国人旅行客に存在を知ってもらうことができます。「Googleマップ」への表示には、「Googleマイビジネス」(無料)への登録が必要です。Googeマップでは口コミ投稿できる機能もあるので、情報源のひとつとして影響力のある口コミを増やすことで、自社のサービス・商品を訪日外国人により認知してもらうことができます

また、投稿された口コミに返信するようにしましょう。お客様からの口コミにこまめに返信することで、「対応のいいお店」といったポジティブな印象を与えることができます。

トリップアドバイザー

外国人旅行者の多くが利用している世界最大の旅行プラットフォームであるトリップアドバイザーでは無料で企業・お店の情報を掲載することができます。

また、「Review Express」という口コミや非公開の意見を集めるためのサービスも提供しています。

SNSの活用

インスタグラム

若年層のユーザーが爆発的に増加しているインスタグラムですが、「インスタ映え」という言葉が2017年に流行語にもなった通り、”おしゃれ”で統一感のある投稿が人気です。インスタグラムでは、投稿を見た人が「いいね」を送りたくなるような魅力的な写真を投稿することを意識しましょう。また、ハッシュタグも合わせて投稿することで、多くのユーザーに情報を届けることができます。

フェイスブック

幅広い世代に利用されている、世界最大規模のソーシャルメディア、フェイスブックですが、訪日旅行客には効果的なプロモーションツールです。フェイスブックでは、匿名性が低く近況報告や写真などが頻繁にシェアされるため、リアルな意見・体験を元にした情報を好む訪日外国人へは有効な情報発信ツールだと言えます。また、タグ付と呼ばれる機能を効果的に活用することで情報を拡散することができます。

現地メディアの活用(広告・記事出稿等)

現地のメディアを活用することで、狙っているターゲットに確実に情報を届けることができます。メディアと一概に行ってもウェブ・新聞・雑誌・テレビなど様々なメディア媒体が考えられ、プロモーションをしたい商材に合わせたメディアの選定が必要となります。

例えば、中国語圏からの訪日観光客を対象とした媒体のひとつとして「暢遊日本APP」があげられます。「暢遊日本APP」は中国語圏からの観光客向けのアプリであり、訪日旅行に必要な情報・記事をワンストップで提供しています。

海外大手OTAの活用(掲載等)

海外の大手OTAに自社の情報を登録・掲載することにより、世界中の旅行者への認知を拡大することができます。

例えば、エクスペディアグループでは、宿泊施設の登録(無料)をすることが可能です。エクスペディアへ宿泊施設を登録すると、パートナー提携しているホテルズドットコム、トリバゴなどにも掲載されます。日々、膨大な数の旅行者がアクセスする海外OTAへの情報掲載はより多くの旅行者に存在を知ってもらうのに最適でしょう。

 

インフルエンサー・ブロガーを起用したプロモーションの実施

SNSの普及に伴いインフルエンサーを活用したプロモーションが注目を集めています。広告を利用したプロモーションと比較してもインフルエンサーを活用した情報発信はより好意的であり、信頼性のある情報としてより確実にユーザーに届けることができます。

 

 

インバウンド集客の実施事例

北海道グランドサービス

クライアントの北海道グラウンドサービス様から「インバウンド向けに英字での予約ページを、インバウンドに適した仕様で作成したい」と相談を受け、サザンクロス・プロモーションズが英語予約ページの制作を担当しました。また、英語サイトの構築のみならず自社メディア「G’Day Japan!」やGoogle Adsなどの外部広告を利用し、予約ページのプロモーションも実施しました。英語サイトおよびプロモーションの成果により、前年度を上回る予約実績を達成しました。

詳しくはこちらをご参照ください。

 

サザンクロス・プロモーションズ 

サザンクロス ・プロモーションズ はオーストラリア市場に特化したプロモーション会社です。シドニーにオフィスを構え、オーストラリア市場への進出、プロモーションのサポートサービスを提供しています。

詳しいサービス内容はこちらをご参照ください。

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