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日本政府観光局(JNTO)の2018~2020年度 訪日プロモーション方針

By SCP編集部 in ツーリズムデータ

2018年3月29日に、日本政府観光局(JNTO)が、2018年度より東京オリンピック・パラリンピック開催で高まる日本への注目を最大限に活用するため、プロモーションの方針を3カ年に変更する「2018~2020年度訪日プロモーション方針」の策定を発表した。2020年に向けてより一層の訪日旅行者数を増やすための施策だ。

オーストラリア「長期の海外旅行には頻繁に行くが、日本を旅行先として認知・意識していない層(訪日無関心層)」をメインターゲットとし、デジタルマーケティングを中心としたプロモーションを行っていく予定。

 

JNTOが定める2018~2020年度 訪日プロモーション全体方針

オーストラリアはヨーロッパ、アメリカと同等の位置付け(欧米豪)となり、重要な市場となっている。日本を旅行先として認知している市場と認知していない市場があるため、各市場ごとに異なるターゲットと方針が設定された。

 

2020年訪日外国人旅行者数4000万人、訪日外国人旅行消費額8兆円等の目標達成のためには、訪日旅行者全体の約8割を占めるアジアのみならず、海外旅行市場の大きさに対して訪日旅行者数が十分に大きいとはいえない欧米豪をはじめ、訪日インバウンドの成長が見込まれる全世界の市場からの誘客を実現していくことが必要。

3年訪日プロモーション方針のポイント

●訪日旅行の認知度が高いアジア市場と低い欧米豪市場の違いを考慮し、重点20市場において、個別の市場特性を踏まえてターゲット別に課題・対応策を定め、プロモーションの戦略性を向上させる。

1. アジアにおいて、拡大するリピーター層の更なる取り込み、多様化する個人旅行ニーズ、未訪日層への対応を強化する。
2. 欧米豪を中心に、新規需要開拓のため、「長期の海外旅行には頻繁に行くが日本を旅行先として認知・意識していない層(訪日無関心層)」に対し、デジタルマーケティング技術を駆使して訪日旅行への関心・意欲を効果的に高めるプロモーションを推進(訪日グローバルキャンペーンの本格実施)。
3. 欧米豪において、外部コンサルタントを活用し市場調査等を分析した上でターゲット及び訴求コンテンツ等を見直し、特に訪日無関心層の誘客をより確実にするなどプロモーションの高度化を推進。

●デジタルマーケティングを最大限活用し、ビッグデータ分析を通じた市場動向把握・プロモーションの高度化を目指す。
●訪日旅行消費の拡大に向けて、高所得者層誘客や長期滞在者誘客を目的としたプロモーションを強化。
●航空便・クルーズ船の新規路線誘致等を促進するための取組を推進。
●自治体等との連携等による多様な魅力の発信により、地方への誘客を強力に促進。
●閑散期対策など、年間を通じた訪日需要の創出。

引用:https://www.jnto.go.jp/jpn/projects/promotion/vj/20180329_pp_all_30.pdf

 

2018~2020年度 豪州市場 訪日プロモーション方針

2017年のオーストラリア人の年間旅行者が9,117,692人だったのに対して331,842人が旅行先に日本を選んでいる。

https://www.tra.gov.au/ArticleDocuments/235/NVS4%20-%20Outbound%20YE%20June%202017_Final.xlsx.aspx

旅行先に日本を選択する人が圧倒的に少ないことからまだまだ認知されていないと捉えることが出来る。

そこで、日本政府観光局(JNTO)は認知度を解消する施策をたて、ターゲットごとに訴求テーマを設定した。

1 基本方針

日本の旅行先としての認知度不足を解消し新規訪日需要を開拓するとともに、南半球との季節差を活かし、近年見られる訪日旅行に対する関心の高まりを漏れなく訪日誘客につなげられるよう情報発信を強化する。

2 ターゲット

20~30代個人旅行層 (特に高学歴層)

課題/対応:高度な市場分析に基づく魅力的なコンテンツの提示、ウェブ を含む各種媒体の戦略的活用、デジタル・マーケティング手 法の活用等を通じ、一般向け情報発信を強化。
主な訴求テーマ:日本食、伝統・現代文化体験、 ハイキング・自然散策

50~60代余裕層

課題/対応:旅行商品多様化のための造成支援、情報発信強化、販売員向 けの研修等による販売支援、旅行会社とのネットワーク拡充。
主な訴求テーマ:伝統・現代文化体験、自然風 景、 歴史観光、日本食

スポーツ愛好者層

課題/対応:既に需要の高いウィンタースポーツに加え、魅力あるアク ティビティ、付随する旅行コンテンツを含めた発信強化。メ ガスポーツイベントを契機とした訪日促進。
主な訴求テーマ:ウィンタースポーツ、ラグビーワールドカップ、東京オリンピック・パラリンピック

訪日無関心・低関心層

課題/対応:訪日旅行認知度向上。日本の新たな魅力の訴求。
主な訴求テーマ:アクティビティ(自然・文化ともに)

3 取組の方向性

1. 旅行先としての日本の認知度向上
2. 効果的な誘客推進のためのプロモーション戦略の高度化
3. 情報発信の強化

引用:https://www.jnto.go.jp/jpn/projects/promotion/vj/180329_pp_australia.pdf

参考ページ↓↓
https://www.jnto.go.jp/jpn/projects/promotion/vj/promotion_policy.html

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