By SCP編集部 in オーストラリアでのプロモーション, オーストラリア基本情報
毎年更新し続ける訪日外国人数に比例して、日本でのインバウンドへの関心も高まっています。訪日者数の大きな割合を占めるアジア圏へのインバウンド事業は盛んですが、毎年訪日者数が伸びているオーストラリアにも注目が集まりつつあります。オーストラリア人の旅行者は「長期滞在」と「旅行消費額が大きい」こともあり集客をする事により様々なメリットがあるでしょう。
そのため、オーストラリア人をさらに誘致させるべくインバウンド事業者はさまざまなプロモーションを考案し、展開しています。中でも欠かせないのが、インターネット広告です。オーストラリアも日本と同じく、効果的にインターネット広告を運用することで結果の出るプロモーションを期待できます。
一般的に、インターネット広告はリスティング広告(検索連動型広告)、純広告、アドネットワーク(DSP)、アフィリエイト広告、ネイティブ広告、SNS広告、動画広告などが有りますが、オーストラリアで特に効果が高い広告は、純広告とSNS広告(Facebook広告)です。これは、オーストラリアに拠点を置くサザンクロス・プロモーションズが、今までに手がけてきた広告の運営・出稿の経験から分析した結果です。
また、オーストラリアには独自の表現方法が存在し、日本とは文化や流行等が異なることから表現方法のみならずコンテンツ、写真選定といった広告に欠かせない要素を戦略的に考える必要があります。さらに、税の仕組みも違うため、これらを理解してインターネット広告を活用することが成功への鍵となります。
日本とオーストラリアでのインターネット広告の違いの理解無しでは、より確実にサービス・商品をターゲット層に届けることができません。そこで、本記事ではオーストラリアでのインターネット広告に関する基本的な情報から効果的な運用方法まで、まとめて紹介いたします。
オーストラリア国内でのインターネット広告の需要と割合
1 | アメリカ | $242.54 | 6 | フランス | $13.9 |
2 | 中国 | $91.41 | 7 | ブラジル | $13.85 |
3 | 日本 | $46.04 | 8 | 韓国 | $13.47 |
4 | イギリス | $28.37 | 9 | オーストラリア | $12.7 |
5 | ドイツ | $24.76 | 10 | カナダ | $11.02 |
※単位:10億USドル
参照元:Statista
ドイツを本拠地に世界中様々なマーケット、製品・サービスなどに関する統計データを発信するスタティスタ(Statista)では、2019年のオーストラリア国内でのインターネット広告に費やす金額は120億USドルと発表しています。世界のトップ10にランクインしており、オーストラリアでのSNSやインターネット上での広告の重要性を伺うことができます。
オーストラリア国内におけるインターネット広告のシェア
スタティスタ(Statista)によると、2020年の予測インターネット広告市場は約730億円でした。内訳は以下の通りです。
- リスティング広告(検索連動型広告)約268億
- 純広告 約142億
- SNS広告 約192億
- 動画広告 約74億
- クラシファイド広告 約54億
また、ウェブアライブの統計予測では、2022年にはオーストラリアの全体的なインターネット広告市場がさらに拡大するとの見込みを立てています。インターネット広告は、今後オーストラリア市場ほプロモーションには欠かせないツールの一つと言えるでしょう。
参照元:Statista
インターネット広告に対するオーストラリア人の傾向
デジタルマーケティング会社のIab (Interactive advertising bureau)では、インターネット広告をブロックするアプリケーションを使用しているオーストラリア人はスマートフォンの普及により減少傾向にあるものの、10人中6人は広告をブロックをしていると述べています。主にパソコンにて広告をブロックしているオーストラリア人が多くスマートフォンと比べると5倍以上の割合で広告ブロッカーを使用しています。
また、1ヶ月間にインターネット広告を見なかったオーストラリア人数は、5人に1人の割合と多く、大多数のオーストラリア人は、従来のインターネット広告に対して嫌悪感を抱いているようです。
その一方で、オーストラリア人の約半数(46.8%)が4週間以内にオンラインにて何らかのかたちで商品・サービスを購入していたりと、インターネットはオーストラリア人の生活の一部でもあります。さらに、82%のオーストラリア人は自分に合ったオンライン広告は好んでいるといった調査結果もあり、必ずしもオンライン広告に対してネガティブな印象を持っているとは限らないみたいです。
以上から、計画的にリサーチとアプローチをすることで、インターネット広告はターゲット層の興味、関心を惹きつけ、売り上げの貢献につながると言えます。
参照元:Mumbrella, SIGNAL, and Roy Morga
発展し続けるソーシャルネットワーク市場
スタティスタ(statista)によると、オーストラリア国内における2019年のSNS広告の利益率を表した統計では、全体で約15.88億USドルの価値がありました。(2019年4月3日の為替レート)
中でも特筆すべきは、携帯やスマートフォンからのアクセスの利益が全体の2/3を占めており、パソコンよりも多いということです。統計によると、SNSを使った利益率は年々増加傾向にあります。
オーストラリアの人口は約2,550万人(worldometer2020年調べ)。これは日本の人口の約5分の1程です。しかしながら、SNS上のインターネット広告の収益は現在オーストラリアが11位、日本が12位と日本より上位に上がっています。この結果からオーストラリア国内で効果的広告を打ち出す事で日本よりも高い収益率が見込める事がわかります。
参照元:Statista
オーストラリアと日本のインターネット広告の違い
英語圏の先進国であるオーストラリアでは、昔から難民受け入れが多く留学生や移民などが混在する多民族国家です。そのため、オーストラリアと一様に言っても、多様な文化が存在します。2019年の調査によると、全国民の48.7%が英語が第一言語ではない国に起源をもっているという事が分かりました。オーストラリア人と一概に言っても、家庭内では英語だけではなく他の言語を使用するなど2カ国語のバイリンガルや3カ国語以上を話すトリリンガルだったりと、様々な文化・言語が混合しています。
そこで、広告を出す際に留意すべき点は、どのターゲット層に向けた広告なのかということです。英語での広告だけではなく、場合によってはイタリア語や中国語などといった言語での広告の方が効果を発揮する可能性も大いにあります。
参照元:Index mundi
オーストラリアの統計リサーチ会社(id the population experts)が2016年に実施した調査によると、全人口の約480万人が家庭内で英語の他に第2言語を話すと述べています。1位が中国語(約60万人)、続いてアラビア語(約32万人)、そして広東語やベトナム語、イタリア語(各約27万人)となり、その他にもドイツ語やタガログ語、ヒンディー語、スペイン語なども話されています。
また、オーストラリアの英語は、Australian Englishと呼ばれるほど独創性があり、イギリス英語と似ていますがアクセントやスペルが違ったりと、アメリカ英語と単語の使い方が異なったりします。さらに、オージースラングやオーストラリア人独特の表現方法などもあります。
例)
・Arvo(afternoon) 午後
・Roo (kangaroo)カンガルー
・Breakie(breakfast)朝食
・Sweet as(sweet,awesome)すごく良い
他にもさまざまなオーストラリア独特の言葉がありますが、オーストラリア人の傾向は英単語のスペルを短くしたり強調したりするものが多いのが特徴です。
このように一般的な英語だけではないオーストラリアでのプロモーションには、広告内で使用する言葉の選択が必要となります。
文化や流行を踏まえたコンテンツや写真選定
インターネット広告での成功を手にするには、オーストラリアの文化を理解することも重要です。
例えば、私たち日本人にとってごく日常的な自動販売機や24時間営業の居酒屋などは、オーストラリアではめったに見かけません。逆にオーストラリアでは、ビーガニズムと言う絶対採食主義や、女性の社会的地位の確立に対して非常に敏感な人々が多数います。また、同じくオーストラリア人でも外国からの移民も数多く暮らしているため、人々の意見や考え方も多様です。
例えば、2017年にUltra Turnという自動車のメンテナンス会社がYouTube上に載せたビデオ広告では、「女性の人権に対しての考慮がまったくない」といった女性保護に関する300件以上の酷評が寄せられました。
コンテンツや画像を選定するときは、オーストラリアの流行や国民性に関して正しい知識と理解が必要となってくるでしょう。
参照元:news.com.au
日本とオーストラリアの課税の違い
オーストラリア国内の消費税、Goods and Services TAX(以下GST)の税率は取引価格の10%です。
年間の売上高が7万5,000AUドル以上の事業者はGSTへの登録が義務付けられています(※7万5,000AUドル未満の事業者のGST登録は任意)。GST事業者登録は、1度登録すると1年間取り消しができません。また、本登録をするにはオーストラリア事業者番号(Australian Business Number)の取得が必須となります。
GSTは、広告に課金されるたびに課税されます。例えば、SNS内での広告を運用し、100AUドルの請求単位額に達したため、広告料金100AUドルを支払うとします。その際には税率10%も一緒に支払わなければなりません。(100AUドル+10AUドル=110AUドルとなります。)
日本でも現在はリバースチャージ方式が導入されているため、課税売上割合が95%未満の場合は国に税金を支払います。これは、国内事業者が国外事業者のインターネット広告(Facebook広告やIndeedなど)を使うと、消費税が国内の会社に課税されるシステムです。しかし、日本国内に向けた広告に限ります。
オーストラリアでプロモーションをする際には日本と違った課税システム(GST)について把握しておく必要があります。
サザンクロス・プロモーションズがオススメするオーストラリアで最も影響力のある広告のタイプ
サザンクロス・プロモーションズは、オーストラリアでの長年に渡るマーケティングの経験と知識から、影響力が強く有効性のある広告のタイプをお伝えします。
リスティング広告(検索連動型広告)
リスティング広告とは、主に検索エンジンでキーワードを検索した時に連動して表示される広告のことです。日本では、Google広告やYahoo!プロモーション広告が有名です。ユーザーが、そのワードに対して強い関心を示している時に表示されるため、高い効果が見込まれます。
オーストラリアでは、ユーザーはもちろんのこと検索結果や広告表示がほとんど英語です。それらに適したリスティング広告を考える必要があるでしょう。
リスティング広告の特徴的なメリットは、特定のユーザーへのリーチを他の広告よりも実現させやすいこと、オーストラリアにおける見込み客への定期的なアプローチが可能という点です。
純広告
純広告は、一般的にバナー広告やディスプレイ広告の総称を指します。純広告では主にブランディング戦略を駆使し、潜在顧客を絞ってターゲット層へ情報を発信することに適しています。
サザンクロス・プロモーションズが配信するG’Day Japan!への広告掲載は、純広告の一例です。G’Day Japan!は、オーストラリア人をターゲットに日本の情報を発信し多数のオーストラリア人から定評を得ているメディアです。そのため、インバウンド事業にマッチしたプロモーションを実現することができます。
SNS広告(Facebook広告)
前述したように、オーストラリアのSNS市場は年々増加傾向にあり、ソーシャルネットワークは、オーストラリア人をつなぐ重要なツールになっています。
SNS広告の中でも、特にFacebook広告がおすすめです。Facebook広告では広告運用の多様性と94%のオーストラリア人が利用している事から最も効果的なSNS広告だと言えます。また、Facebookの次に多く利用されているInstagramはオーストラリア人の約半数(46%)が利用しており、視覚的に訴えかけるような商品・サービスを宣伝するには効果的なSNSだと言えます。(オーストラリアのSNS事情について詳しくはこちら⇨オーストラリアのSNSとソーシャルメディアマーケティング)
参照元:オーストラリアのSNSとソーシャルメディアマーケティング
インターネット広告の成功例
スバルAustraliaは、Facebook広告を中心としたインターネット広告を展開しました。
スバルが主に利用したのは、ビデオ広告とリード獲得広告です。どちらも成功を収め、その結果12%のリードを獲得し、オーストラリア国内でのスバルの知名度・人気度の向上に貢献しました。
具体的な内容として、ビデオ広告を利用し、若年層にヒットするコンテンツに仕立てて潜在顧客からの関心を引き寄せました。リード獲得広告では新規のお客様に対してストレスフリーな登録フォームを使用する事で、サイトへのアクセスを確立させました。
参照元:Subaru Australia
サザンクロス・プロモーションズのサービス
最後に、サザンクロス・プロモーションズのインバウンド事業におけるサービスを簡単にご紹介します。
広告出稿・運営・レポート
サザンクロス・プロモーションズでは広告の出稿はもちろん、インターネット広告の運営や結果のレポートなどを提供しています。広告の出稿と運営は、オーストラリアに関する豊富な知識と広告業界で長年培ってきた経験を持つメディアチームが、お客様のプランに沿って円滑にインターネット広告を含むプロモーションを推進します。
バイリンガルによるキャッチコピーや説明文の制作
日本とオーストラリア双方の文化に熟知したバイリンガルスタッフが効果的なプロモーションのお手伝をします。特にキャッチコピーは、ターゲット層に提示したい情報を簡潔かつ明確に伝えるための重要な役割を担うため、双方の国の特性を理解する必要があります。日本とオーストラリアの架け橋となるキャッチコピー制作もバイリンガルスタッフが担当することにより、効果的に伝えることができます。
(過去の実績:インバウンド向け予約サイトの制作とそのプロモーション)
ランディングページの制作
インターネット上の翻訳機能を使って制作した英語のウェブサイトは、本来伝えたい趣旨の内容が伝わらなかったり、ユーザーに伝わりにくかったりと様々な問題があります。オンライン等の翻訳機能を使用した英語はすぐに分かるため、プロモーションどころか逆にマイナスのイメージを与えてしまう可能性があります。さらに、オーストラリア人が注目するサイトコンテンツは、日本とは異なるストーリーが必要であったりと、ウェブページ制作だけでも計画的に行う必要があります。
こうしたことから、オーストラリアに熟知したサザンクロス・プロモーションズではランディングページの企画段階から一緒に進めていき、ネイティブによる文章作成、ページ制作まで一貫して承っています。
インターネット広告のデザイン制作
最新のVisual Design、UX/UIの幅広い知識と経験を兼ね備えたウェブデザイナーによるサイトの設計、新たなインターネット広告戦略のアイデア、ターゲット層の分析を手がけています。また、プロモーションの結果をまとめた報告書も提出いたします。
リスティング広告のキーワード抽出
効率よくリスティング広告を運用するために欠かせないことは、キーワード抽出。ユーザーがどのようなワードをブラウザ上で検索しているかを調べることです。
オーストラリア独特のワードがあるがゆえ、検索結果が日本と同じということはめったにありません。長年インバウンド事業に携わってきた経験から、お客様のサービスや目的に適した英語のキーワードを割り出します。
G’Day Japan!のデータベース
サザンクロス・プロモーションズが手掛けるG’Day Japan!は、オーストラリア人向けに日本のさまざまな情報を発信するウェブサイトです。
日本の旅行関係、食べ物、文化やテクノロジー、POPなどの情報をいち早く発信しています。現在の会員数は41,000人を超え、その数は増加傾向です。G’Day Japan!のウェブサイトにバナー広告を掲載することで、より効果的に日本好きオーストラリア人をお客様の事業へと誘導します。
- 会員数45,000人
- ニュースレター会員数33,000人
- Facebook 数18,922
※2020年2月時点
まとめ
インターネット広告は革新的で画期的な広告方法であると共に、正しい知識と経験が必要になります。正しい知識と経験無しでは、求めるターゲット層へのリーチはおろか、無駄なコストまでかかることも往々にしてあります。
そのため、サザンクロス・プロモーションでは、オーストラリアのマーケットに熟知しており、オーストラリアにおいて幅広いコネクションをもっているスタッフがインターネット広告戦略をお客様にご提案しています。
Google広告からFacebook広告、G’Day Japan!への広告掲載、もしくはその他のメディアなど、オーストラリア国内でのインターネット広告の運用にご興味がある方は、ぜひ一度サザンクロス・プロモーションズにお問い合わせください。
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