新型コロナウイルス(COVID-19)の感染拡大と共に海外渡航の規制が強化され、訪日外国人観光客数が今年に入り激減しています。新型コロナウイルスはいつ終息するのか、また回復にはどれくらいかかるのかなど、先行きの見えない不安を感じている方も多いのではないのでしょうか。
本記事では、訪日外国人旅行者数の状況と過去の災害や疫病などを参考にどれくらいの期間で訪日外国人観光客数は回復したのか、またオーストラリア国内の対応・制限を紹介すると共に、終息に向けて訪日インバウンド産業が停滞時にできる対策・プロモーションについて取り上げています。
訪日外国人旅行者数
*出典元:日本政府観光局(JNTO)2019、日本政府観光局(JNTO)2020
1月23日の武漢交通機関閉鎖を経て、2月1日に発表された中国からの日本への入国禁止に伴い大幅に訪日外国人客が減少しているのがわかります。
2月下旬にはアメリカ政府が日本への渡航レベルを2(不要不急の渡航は止める)に引き上げられ、訪日外国人旅行客の落ち込みがますます加速しています。2月下旬から現在にかけて、感染者数が劇的に増えたイタリアやイギリスなど海外の多くの国が出入国を禁止しています。
昨年の2019年1月の訪日外国人旅行客数約268万人と比べても1/2以下に減少しています。
訪日外国人旅行者数 回復の見込みは?
新型コロナウイルスの感染拡大に伴い、上記で述べたように訪日外国人旅行客数は大幅に減少しています。先が見えない状況が続く中、一体どのくらいの期間で訪日観光客の動きが回復するのか、不安に思っている方も多いでしょう。
そこで、過去の災害や疫病を参考にどれくらいの期間で訪日外国人観光客数が回復したのか、訪日外国人観光客が元の水準に回復するまでの目安を考察していきます。
上記グラフは2000年から2018年にかけての訪日外客数の推移です。それぞれSARSの発生、リーマンショック、東日本大震災が起きた年は訪日外客数は減少していますが、翌年には回復をしておりその後も数値は伸び続けています。
SARS(2002年11月頃発生)
2002年11月に発生したSARSは、2003年5月頃に終息されたと言われています。終息後の2003年6月からは、訪日外国人旅行者数は順調に回復しSARS発生から約7ヶ月程度で通常時の数まで回復しました。
2003年1月 | 450,847人 |
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2003年2月 | 394,869人 |
2003年3月 | 456, 614人 |
2003年4月 | 354,054人 |
2003年5月 | 288,562人 |
2003年6月 | 352,431人 |
2003年7月 | 515,692人 |
2003年8月 | 550,380人 |
リーマンショック(2008年9月発生)
2008年9月に発生したリーマンショックは、翌年の2009年2月に一番落ち込みを見せたものの、その後は徐々に回復し、2009年7月には元の水準に近い数字まで回復しました。リーマンショックの発生から回復まで約10ヶ月程度かかっていることが分かります。
2008年9月 | 641,235人 |
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2008年10月 | 738,832人 |
2008年11月 | 553,491人 |
2008年12月 | 513,354人 |
2009年1月 | 580,673人 |
2009年2月 | 408,628人 |
2009年3月 | 568,586人 |
2009年4月 | 626,313人 |
2009年5月 | 485,713人 |
2009年6月 | 424,427人 |
2009年7月 | 632,722人 |
2009年8月 | 679,586人 |
東日本大震災(2011年3月発生)
2011年3月に発生した東日本大震災は、発生した前月と比べて約50%の訪日外国人観光客でした。元の水準に回復するまでは緩やかに増加と減少を繰り返し、最終的には東日本大震災発生から約7ヶ月後に元の数まで回復しました。
2011年2月 | 679,393人 |
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2011年3月 | 352,676人 |
2011年4月 | 295,826人 |
2011年5月 | 357,783人 |
2011年6月 | 432,883人 |
2011年7月 | 561,489人 |
2011年8月 | 546,503人 |
2011年9月 | 538,727人 |
2011年10月 | 615,701人 |
*出典元:日本政府観光局(JNTO)国籍/月別 訪日外客数(2003年〜2020年)
オーストラリア政府のコロナに対する国外渡航への対処法
【3月26日更新】モリソン豪首相は、オーストラリア人の出国を禁止すると発表しました。(必要不可欠なサービスを除く)
【3月22日更新】モリソン豪首相は、記者会見で必要不可欠ではない(国内)旅行(特に州をまたがる旅行や長距離の移動)を直ちに避けるよう呼びかけました。
【3月19日更新】モリソン豪首相は、オーストラリア国民及び居住者、または直接の家族以外のオーストラリア入国を禁止することを発表しました。3月20日21時(オーストラリア東部標準時、AEST)から適用されました。(豪州モリソン首相の記者会見)
【3月18日更新】オーストラリア政府は、日本を含む海外へのすべての渡航について警戒レベルのうち最も高い「レベル4の渡航禁止」とすることを発表しました。海外に滞在している自国民に対しても、できるだけ早く帰国するよう要請しました。(オーストラリア政府ウェブサイト)
【3月15日更新】オーストラリア政府は、海外からオーストラリアへ入国するすべての渡航者に対して、14日間の自己隔離措置を義務づけることを発表しました。また、すべての国際クルーズ船も30日間オーストラリアへの入港を禁止することを発表しました。(BBC ニュース)
※政府発表の最新情報はサザンクロス ・プロモーションズ の【新型コロナウイルス】オーストラリアの状況についてにて随時情報をアップデートしていますのでご確認ください。
停滞期の今からできるプロモーション施策
SNSを活用した認知度の拡大
オーストラリアでは、70%の方がFacebookを利用しており、34%がインスタグラムを利用しています。この数は、オーストラリアでのSNS利用が一般化されていることを示しており、オーストラリアでのSNS広告を活用することによりユーザへのリーチ数をさらに広げることが可能です。また、この新型コロナによりビーチ閉鎖やイベントのキャンセルなどにより家にいる時間が多くなっているため、SNSの利用率もさらに高くなることが予想されます。
SNS広告の中でも上記二つのFacebook広告やInstagram広告などへの広告出稿をすることで、次の旅行先を計画しているオーストラリア人や旅行がキャンセルになった方などへ日本の魅力を知ってもらい認知度を高めることができます。これらは今後の訪日オーストラリア人インバウンド対策を進める上でも鍵となってきます。
オーストラリアのSNS事情については詳しくはオーストラリアのSNSとソーシャルメディアマーケケティングを参照してください。
※参照元:HootSuite「Digital in 2018 in the United States/ Statista
今からでも間に合う訪日インバウンド関連イベントへの参加
オーストラリア国内では、政府からの発表もありコロナウイルスの感染拡大に伴い多くのイベントがキャンセルまたは延期の意向を示しています。「SMASH!」や「SNOW TRAVEL EXPO」など訪日オーストラリア人誘致には欠かせないイベントも続々と延期されています。
既に参加表明を示していた自治体や企業にとっては残念なニュースではありますが、イベント自体が中止にならない限り、インバウンド客の誘致に向けて可能性が無くなったわけではありません。事態が終息次第、旅行消費は回復をみせ活発になることが想定されるため、今からでもイベントに向けて準備を進めることでプロモーションの成功へと繋がります。
新型コロナウイルス終息へ向けてのプロモーション
終息が不透明な新型コロナウイルスですが、イースターホリデーのキャンセルにより終息後のオーストラリア人の旅行消費は活発になることが予想されます。その機会を最大限に活用するため、さらには2021年のオリンピックに向けて長期的な施策が必要となってきます。
認知拡大から商品・サービスの訴求までオーストラリアを知り尽くしたサザンクロス・プロモーションズ では、クライアント様それぞれにそったプロモーションプランを提案することが可能です。
サザンクロス ・プロモーションズができること
広告出稿・運営
サザンクロス ・プロモーションズでは広告の出稿はもちろん、オンライン広告の運営サービスも提供しています。オーストラリア市場を熟知したサザンクロス ・プロモーションズ だからこそ効率的で効果的なキーワード抽出を実現することができます。また、サービス提供後の結果報告レポートなどもカバーしているため安心してサービスを利用していただくことが可能です。
バイリンガルによるキャッチコピーや文章執筆
日本とオーストラリア双方の文化に熟知したバイリンガルスタッフにより効果的なプロモーションの実現が可能です。特にネイティブの興味を引くようなキャッチコピーや文章の作成は、訴求したいターゲット層への効果的なプロモーションにつながる重要な役割をになっています。双方の国の特性を十分に理解したバイリンガルスタッフが担当することにより、ネイティブに受け入れられやすく興味を持ってもらいやすい文章の制作が可能です。
G’Day Japan!のデータべース
サザンクロス ・プロモーションズが手掛ける自社メディアであるG’Day Japan!では、オーストラリア人をターゲットにしたインバウンドプロモーションを行うには最適なメディア媒体です。
2020年3月現在では、会員数は45,000人、ニュースレター会員数33,000人、Facebook数約19,000人を誇る媒体です。G’Day Japan!のウェブサイトにバナー広告や特集ページを掲載することで、より効果的に日本好きオーストラリア人をお客様の事業へと誘導します。さらに、G’day Japan!について詳しく知りたい方はこちら(G’Day Japan!)で紹介しています。
G’day Japan!のウェブサイトはこちら(https://www.gdayjapan.com.au)から。
オーストラリアでのインバウンドプロモーションに関するご質問などございましたら、お気軽にお問い合わせください
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