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2021年7月訪日オーストラリア人数まとめ/オーストラリアのコロナ現況と今後の国境再開について

By SCP編集部 in 速報 |

非常に強い感染力を持つコロナの変異ウイルス「デルタ株」が世界中で猛威を振るう中、8月5日時点で世界のコロナ累計感染者数が2億人を突破した(米ジョンズ・ホプキンス大)。デルタ株は、ワクチン不足に喘ぐ東南アジアで爆発的な感染を引き起こす一方、アメリカ、イスラエルやイギリスなどのワクチン先進国でも歯止めがかからず、ワクチンの2回接種後に陽性となる「ブレイクスルー感染」が相次いで報告されている。そのため、3回目の追加接種の動きも広がっており、コロナウイルス感染対策は新たなフェーズを迎えた。オーストラリアでもシドニー市で発生したデルタ株の集団感染を皮切りに、感染の勢いが止まらず、現在では全人口2,600万人の半数以上がロックダウンの影響を受けている。

オーストラリアのコロナ現況

海外渡航禁止令や国境封鎖などの措置によって、国外からの持ち込み感染防止を徹底していたオーストラリアだったが、デルタ株の影響で連日過去最多の新規感染者数を更新している。特に感染状況が最も深刻なシドニー大都市圏では、少なくとも9月末までロックダウンが延長、屋外でのマスク着用の義務化に加え、感染懸念地域には夜間外出禁止令も発令された。オーストラリア国内におけるワクチンの接種ペースは他国に大きく遅れを取っているが、8月上旬にはモデルナ製ワクチンが暫定的に承認され、またポーランドからファイザー社のワクチン100万回分を購入するなどにより今後のワクチン接種加速化に期待がかかる。8月22日、オーストラリアのモリソン首相は国境の封鎖措置やロックダウンによるコロナの「市中感染ゼロ」を目指す戦略を断念したことを明かし、成人人口のワクチン完全接種率が70%に達した段階で、コロナ関連規制を緩和し、ウイルスとの共生を模索すると述べた。またこの方針転換に加え、同氏は2021年末までに完全接種率70%という目標は達成可能だと希望的観測も示している。

オーストラリアの国境再開について

オーストラリアの国境は一時期ニュージーランドのみ開放されていたが、オーストラリア国内で感染が蔓延していることから、現在両国間の行き来は停止している。オーストラリア政府は以前からオーストラリアの成人人口のワクチン完全接種率が80%に達成した段階で、段階的に国境を開放する「トラベルバブル」を拡大する方針を示していたが、8月25日に日本を含めた数カ国との間で実現する可能性を再度示唆している。目標ワクチン接種率と国境開放計画は発表されたものの、これは国内の接種スピードに大きく左右されるため、オーストラリア連邦政府と州政府は、1日も早い社会・経済活動の正常化を目指すべく、国民にコロナ関連規制の遵守とワクチン接種を強く奨励している。

 

2021年7月訪日オーストラリア人数

コロナの感染対策として、日本政府による14日間の隔離措置、PCR検査受験そして査証免除措置適用の停止の対象となっている。オーストラリア政府も国境を跨ぐ海外渡航禁止措置を継続しているため、2021年7月の訪日オーストラリア人数は1,600人に留まった(対 2019 年同月比 95.4%減)。

JNTO田中所長のコメント

6月末以降、新型コロナウイルス感染が再拡大しており、ニューサウスウェールズ州やビクトリア州では、移動制限の強化など厳しい状況が続いています。このような状況の中、オーストラリア政府がワクチン接種率に基づく4段階の出口戦略を示したことで、少しばかりではありますが、光りが見えてきました。

現在、在シドニーの官民が連携し、豪州における多文化主義と日本との交流を推進するための新たなプラットフォーム「Japanaroo 2021」というイベントが主にオンライン上で開催されています(8月20日~10月2日)。オリンピック・パラリンピックによって、日本への関心が高まっている今、コロナ禍で訪日できない状況ではありますが、日本の文化や食体験を通じて、日本に興味を持ち、魅力を感じていただきたいと思っています。

JNTOも、渡航再開になった暁には、日本を旅行先として選んでいただけるよう、一緒に本イベントを盛り上げています

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