毎年12月、シドニーの観光スポットでもあるダーリングハーバー内のタンバロンパークでは、オーストラリア最大規模の日系イベント「Matsuri Japan Festival(以下、Matsuri)」が開催されています。
Matsuriとは、2006年に日豪友好30周年を記念して開催されて以来、シドニーの日系コミュニティが一堂に会し日本の文化・伝統を発信する日本フェスティバルです。今や日本とオーストラリアをつなぐ架け橋のような存在になっており、来場者数は年々増加、2017年には過去最高の動員を記録し、日本好きの地元民や在豪邦人に愛される一大イベントへと成長しました。
会場内のステージでは、オーストラリアで活動する日本人アーティストのライブや、コスプレイヤーたちによるキャットウォークといったエネルギッシュなパフォーマンスから、ソーラン節や和太鼓、さらには剣道、空手、相撲のデモンストレーションなど日本の伝統文化まで、多種多様なショーが繰り広げられ、会場一体となって大きな盛り上がりをみせました。
また祭りに欠かすことのできない屋台も出店されます。おにぎりやお弁当、たこ焼き、焼きそば、モダン焼き、餃子などの日本食屋台が軒を連ね、どの店も行列が絶えることのない賑わいを見せます。その他に、ヨーヨー釣りやおもちゃすくい、輪投げといったお祭りには欠かせない遊びや、茶道や生け花、習字、折り紙といった日本伝統文化を実際に体験できるブースでは子供から大人まで多くの人が楽しみました。
さらにこのイベントには、訪日観光を盛り上げるべく、多くの企業や地方自治体が日本からやってきてブースを出展します。2017年には、山梨、静岡、名古屋、関西(大阪・神戸・堺)、和歌山、香川、沖縄が参加。ノベルティの配布や、おみくじを引いたりゲームに参加してお土産をもらえるなど、趣向を凝らした企画内容で来場者を”おもてなし”し、最新の観光情報と日本文化を発信しました。
2017年のMatsuriのクライマックスは盆踊り! イベント会場の中心に設置されたやぐらの上で和太鼓の力強い音色が鳴り響きます。夕暮れをバックにした盆踊りは、オーストラリアで暮らす日本人にとっては遠い故郷を思い出させてくれるもの。来場者は思い思いに踊り、風情ある”祭り”の雰囲気に多くの人が酔いしれました。
長時間のイベントにも関わらず、終日会場は人・人・人。それもそのはず、2006年以来、右肩上がりに来場者数を伸ばし続けている同イベントですが、2017年は前年から”ほぼ倍増”の55000人が来場。「こんなにも人が多いタンバロンパークは見たことがないよ」と、地元民が話すのも納得です。
他国のナショナルフェスティバルと比較しても、来場者数だけでなく、ブース出展者数やステージでのパフォーマンスが桁違いに抜けており、現場では数字でみる以上の熱さを感じることができます。
ここ、オーストラリアにおいては日本文化の人気は青天井。オーストラリア人の日本への関心はとても高く、アニメや漫画などのポップカルチャーの人気はもちろん、日本文化としてオーストラリア人の生活に浸透、定着していく様子を感じました。
Matsuri Japan Festival 公式ウェブサイト
http://matsurisydney.com
Matsuri Japan Festival 公式Facebook
https://www.facebook.com/SydneyJapanFestival/
Matsuri Japan Festival 公式Instagram
https://www.instagram.com/matsuri_in_sydney/
文:三好可愛
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