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初めてオーストラリアでプロモーションする

By SCP編集部 in オーストラリアでのプロモーション

ここ数年で、インバウンドという言葉が認知されるようになってきた日本。訪日外国人数は毎年増加しています。JTB総合研究所のデータをみると、その数は年単位にとどまらず、毎月昨年の同月を上回るといった上昇傾向。しかし、新型コロナウイルスの影響を受けて2020年2月の訪日外客数は、前年同月の260万4千人を約152万人下回る58.3%減の108万5千人と発表されました。これは、5か月連続で前年同月を下回ることになります。

新型コロナウイルス感染症収束のタイミングが不透明な中、海外旅行需要がすぐに戻るということは考えにくいですが、オーストラリア人の旅行に対する思い入れ・こだわりは日常の生活に強く根づいており、他の国と比べ比較的早い段階でまた需要が高まるのではないかと期待されています。
そのような状況に備え、プロモーション準備や仕掛けを実施することが現在できる最大限のことなのではと考えられます。

JTB総合研究所 インバウンド訪日外国人動向

訪日者の多い国は依然として近隣圏のアジア、そしてアメリカですが、最近注目を集めている国はオーストラリア。日本にとって「いいお客様」と認識されはじめているのです。日本政府観光局(JNTO)が発表する「2019年の訪日外国人旅行消費額」では、宿泊費と娯楽等サービス費においてオーストラリアが最も高いと報告しています。要するに、長期滞在し、たくさんお金を使ってくれる国というわけです。

国土交通省観光庁 訪日外国人消費動向調査

また、JNTOが開催するB to B向けの商談会へ参加する団体数も毎年増加し、今年春の開催では50団体が参加しました。こうしたことから、インバウンド事業や商品・サービスのプロモーションのターゲット国として、オーストラリアを視野に入れる企業や団体が増えてきているのが見て取れます。

しかし、オーストラリアをターゲットに商品やサービスを流通させたり、オーストラリア人を日本へ誘致させるプロモーションは、未開拓の地であるがゆえに少々難解な側面もあります。限られた予算内で効率的、かつ効果的なプロモーションを実施するノウハウがない場合は、スムーズさを欠くことも想定できます。そこで、本記事では初めてのプロモーションを実施する際に気をつけたい、オーストラリアでのプロモーション展開に関するさまざまな方法をご紹介します。今だからこそ準備できることを進めていくことで、需要が回復してきた際によりオーストラリア人の誘致を成功させる鍵となります。

 

オーストラリアの実態を把握する市場調査 

初めてのプロモーションの時に必要なことは、その国の市場調査です。自社や地域の商品・サービスがオーストラリア現地で浸透し認知され、ビジネス的に成功できるかどうかを決めるのは、“オーストラリア”や“オーストラリア人“を知ることから始まります。

日本国内での市場調査

限られた予算でプロモーションするには、まず、日本国内でリサーチを始めましょう。インターネットを活用し、低コストかつスピーディーに情報を集めることができます。オーストラリアの状況や動向、オーストラリア人の普段の生活や嗜好など、さまざまな情報を多角的に集めることが可能です。

そのほかにも現地に精通している知人や友人に情報を提供してもらうことや、オーストラリアに拠点を置くオーストラリア人を熟知した当社のブログ記事での情報収集も有効です。

サザンクロス・プロモーションズ ブログ記事一覧

情報を得ることは、プロモーションする目的やターゲットなどを正確に絞り込め、その後の展開といったビジネス戦略を立てる土台づくりとして、重要な役目を果たします。

現地市場調査

インターネットや知人・友人からの情報を得ることでオーストラリアを大まかに理解することはできますが、これらは間接的な方法です。「百聞は一見に如かず」ということわざの通り、オーストラリアに赴きオーストラリアの実態を把握することで、主観に基づいた情報を得られます。

実際にオーストラリアの都市を歩くと、インターネットからでは得られない“生きた情報”があちこちで見つかります。街や人々の雰囲気、商業エリアでのPR戦略やオーストラリア人のトレンドなど、オーストラリアで初めてプロモーションするためのリアルな情報を収集することが可能です。

しかし、国内にいながらできる調査に比べ、現地市場調査は少々ハードルが高いのも事実。それは、以下2点が理由としてあげられます。

・言語の問題

オーストラリアは、日本語学習者が世界で第4位。英語圏ではトップにランクインしています。しかし、日本語がどこでも通じるわけではありません。多国籍国家のため、街中では多様な言語が飛び交っていますが、ビジネスの場は英語。コミュニケーションには英語力が問われます。

英会話に長けた人材の起用が必須になり、その質も重要です。現地に精通している日本人が通訳者となることが望ましく、日本語から英語、英語から日本語にするというレベルを超え、知りたいポイントをオーストラリア人にふさわしいマナーと的確な表現でコミュニケーションしてくれるでしょう。

2018年度海外日本語教育機関調査結果

・地理的な問題

オーストラリアに赴くということは、交通費と宿泊費がかかります。そうした経費をかける価値はあるものの、限られた予算の中でコストパフォーマンス高くするためには、当社のような現地のマーケティング会社で、日本語のレポートを届けるサービスを実施している企業を活用することが得策です。

視察コーディネート

視察コーディネートをオーストラリア現地の会社に依頼することで、上記問題点を解決することができます。サザンクロス・プロモーションズで手がける視察コーディネートは、オーストラリアでの情報を幅広くカバーしたマーケティング力を武器に、オーストラリア市場における実際の数値や動向の調査、分析します。それをもとに、各企業や団体のプロモーション計画に沿った事業構想や実行プランの立案をサポートします。

また当社が所有する複数のメディアを通して、多数のオーストラリア企業やオーストラリア人に情報を発信。そして、旅行会社などの現地企業とのマッチングをお手伝いいたします

オーストラリアでの初めてのプロモーションに関する、さまざまな疑問や不安もさることがながら、実際の行動までをオーストラリアに在住する日本人スタッフが適切に支援できることを強みとしています。

サザンクロス・プロモーションズ 視察コーディネート事例

 

プロモーションに欠かせない現地での情報発信

オーストラリア人に自社の商品やサービス、観光地域などをプロモーションするには、それらをオーストラリア人に知ってもらい、浸透させていかなければなりません。そのためには、オーストラリア国内で、プロモーションしたい企業や団体、またはプロモーションしたい商品・サービスの露出が必要です。オーストラリア人の目に触れる機会が増えれば、必然的にそれらに興味を持つ人も増え、実際に買う、食べる、行くなどの行動喚起に繋がります。

ユーザー多数! G’Day Japan!ウェブサイト

おすすめは、「G’Day Japan!」ウェブサイトへの掲載。プロモーションしたい事柄の魅力を説明するだけでなく、その製品やサービスの体験談を通じてのアピールも可能です。プロモーションの目的や計画に基づいたコンテンツを、オーストラリア人の目線に合わせて考えご提案します。

初めてのオーストラリアでのプロモーションには、メディア露出を高めることで、オーストラリア人を「未知」の状態から「興味や関心を持つ」状態に引きあげましょう。

G’DAY JAPAN! ウェブサイト

G’Day Japan! ニュースレター

プロモーション戦略のひとつに、企業や団体が顧客に定期的に情報を配信するメールマガジンがあります。これはメールマーケティングの手法であり、10年以上前から実施されていますが、いまだにプロモーションツールとして有効なため取り入れる企業・団体は多いです。その理由のいくつかは、直接ユーザーに届けられるため購買意欲につながる可能性が高いこと、リピーターにリーチすることで良好な関係を築けることにあります。

G’Day Japan! でもニュースレターを実施おり、定期的に日本に関する情報をメールで配信。日本ファンのオーストラリア人にダイレクトに届き、自社商品やサービス、観光スポットを訴求できます。購買意欲や訪日意欲を生み出すプロモーションとして効果の高いプロモーションツールです。

G’Day Japan! ニュースレター

 

さまざまな人に宣伝できる懸賞キャンペーン

新商品の宣伝や販売の促進、新しいサービスの認知・導入などに効果的なプロモーション活動は、「キャンペーン」です。なかでも懸賞付きのキャンペーンは遊び心があり、人を楽しませることが好きなオーストラリア人に適したプロモーションです。懸賞キャンペーンを導入するメリットは、販促効果のアップと言われていますが、懸賞目当てで参加する人々も取り込むことができ、さまざまな人に商品・サービスの周知ができます。結果、認知の拡大にもつながるところが大きなポイントです。

最近では、エアアジアと日本政府観光局(JNTO)が、デジタルキャンペーンを実施しました。旅行に関連するクイズに答えるなど一定の条件を満たすと、オーストラリア/日本間の往復航空券が当たる抽選に応募できるというものでした。多数の応募があり、フェイスブックの「いいね!」も増えるなど好評の結果だったようです。

現地市場調査が有益なのと同様に、オーストラリア人が実際に日本を訪れることで日本のよさを知り、リピーターや口コミになるなど訪日者による自然な情報拡散が期待できます。そのため、実際に訪れてもらうことは費用対効果が大きい施策です。

訪日旅行が当たる懸賞キャンペーンという起爆要素を導入することで、さらなる周知徹底を図ると同時に訪日動機の喚起を促すことができます。

さらに懸賞キャンペーンを活用したプロモーション事例をみるにはこちら

イベント出展にて訪日機運醸成を図る 

オーストラリア人にダイレクトにアプローチできる現地イベントは、プロモーション効果がとても高いツールです。イベントには多数のオーストラリア人が来場し、オーストラリア人の嗜好やトレンド、国民性や気質までも感じ取ることができます。イベントの趣旨に興味を持つ人々が足を運ぶため、商品やサービスに関してすばやく認知してもらえることがイベント出展の醍醐味です。

オーストラリアのイベント

国内最大級の旅行博覧会「トラベル・エキスポ」(2月開催)

世界各国の観光局、自治体、航空や鉄道会社、ホテル、アトラクションといった出展者がブースを構え、自社や地域の魅力あふれるおすすめ情報をオーストラリア人に直接コミュニケート。2018年には約150以上もの団体が参加し、日本のブースも人だかりができるほど人気の様子でした。日本の魅力的な地域にワクワクと夢を膨らませる家族連れの姿が印象的です。

Travel World Expo 公式ウェブサイト

(2018年度)豪国内最大級の旅行博「WORLD TRAVEL EXPO」が12都市で開催!
(2019年度) オーストラリア最大級の旅行博「World Travel Expo」、シドニーを皮切りに全国で開催!
(2020年度)オーストラリア最大級の旅行博!「ワールド・トラベル・エクスポ」開催

スキー関連の観光展「スノー・トラベル・エキスポ」(5月開催)

メルボルンとシドニーで開催される毎年恒例のイベント。世界中のスキーリゾートや旅行業界関係者が集結し、スキーヤーやスノーボーダーを魅了します。今年は、世界11カ国から50以上のスノーリゾートが出展し、各地域の日本ブースが会場のおよそ3分の1を占めました。さらにこの翌日には日本政府観光局(JNTO)主催の商談会も開催され、多くの参加団体がオーストラリア旅行会社などとマッチングし、大いに盛り上がりました。

Snow Travel Expo 公式ウェブサイト

(2018年度) 世界のスノーリゾートが集結! Snow Travel Expo 2018がシドニーで開催
(2019年度) 「Snow Travel Expo 2019」開催。次のホリデーに向けて旅行の準備が始まる!

アニメ、マンガ、ゲーム、コスプレの祭典「SMASH!」(7月開催)

日本のアニメやマンガはその価値が世界中で賞賛されています。ここオーストラリアでも、その人気はうなぎのぼり。年々規模が拡大し、イベント来場者数は2007年初開催時の20倍にも膨れ上がっています。日本のカルチャーをこよなく愛するオーストラリア人で会場は賑わい、日系の旅行関連ブースにも多くのオーストラリア人が立ち寄り、情報収集する姿が見受けられました。

SMASH! 公式ウェブサイト

「SMASH!(スマッシュ)2018」がシドニーのICCで開催!

日本のお祭りをシドニーにて体験「Matsuri Japan Festival」(12月開催)

シドニーの日系コミュニティが主体となって運営するイベント。夏の風物詩として話題を呼んでいます。お祭りに欠かせないヨーヨー釣りや輪投げ、日本食の屋台、習字や折り紙、藍染といった伝統文化を体験できるコーナーがあり、日本の美しさやおもしろみを体感できる内容がオーストラリア人を魅了しています。

2017年の来場者数は5万5000人と大盛況。日本好きのオーストラリア人をはじめ、楽しいことが好きなオーストラリア人のハートを釘付けにする催しです。

Matsuri Japan Festival 公式ウェブサイト

(2017年度) オーストラリア最大級の日系イベント「Matsuri Japan Festival」
(2019年度) オーストラリア最大の日系イベント「祭り」が今年も開催

イベント出展・コーディネート

これらのイベントには日本政府観光局(JNTO)を筆頭に各企業や自治体が独自のブースを構え、持ち前の魅力を発信。日本に強い興味や関心を持つオーストラリア人が大勢集まることから、効率的・効果的なプロモーションを展開できます。

サザンクロス・プロモーションズでは、出展準備からブース運営までサポート。オーストラリアを拠点に置く当社の強みと実績から、初めてのプロモーションでもその目的に応じたアイデアをご提案し、実施のお手伝いをします。

ユーザーにダイレクトに働きかけるイベント出展は、日本好きのオーストラリア人を取り込み、かつ新しく見込み客を得られるまたとないチャンスです。

サザンクロス・プロモーションズ イベント出展・コーディネート事例

 

プロモーションは今すぐ行動を!

プロモーションを実施したら、1カ月後に何万もの人が日本に来るようになった!そうした即効性があるならとても嬉しいですが、現実はそうではありません。数年間など少し長期的に実施していくことが最大の結果を生み出す鍵です。

日本への数々の誘致プロモーションを手がけてきたJNTOシドニー事務所所長も「目標に到達できるようになるまでは、最低でも3年くらいをみてもらいたい」とおっしゃっていたように、長期スパンで働きかけていくことが重要です。

昨年はオーストラリアの国民的スポーツ、ラグビーの世界大会「ラグビーワールドカップ2019」が日本で開かれ、来年2021年には世界的なスポーツの祭典「東京オリンピック・パラリンピック」が開催されます。多くのオーストラリア人が日本に訪れる絶好の機会でもあります。プロモーションを始めるなら今すぐスタートすることを強くおすすめします。

インバウンドを読む#01 JNTOシドニー事務所 若林香名所長

 

初めてオーストラリアでプロモーションまとめ

オーストラリアをターゲットにした初めてのプロモーションは、未知なることばかりでしょう。その“穴”を埋めるために、まずはオーストラリアの市場調査を行います。現地調査がベストですが時間や経費等の問題も否めません。当社のようにオーストラリアに拠点を置き日本人スタッフを抱える企業に依頼することで、調査に関するコストを削減できます。

続いて「G’Dday Japan! 」ウェブサイトのようなオーストラリア人のユーザーを持つ媒体にコンテンツを掲載し、自社や地域をオーストラリア人に直接アピールすることができます。訪日懸賞キャンペーンといった起爆剤を効果的なタイミングで取り入れてオーストラリア人の関心を引くことが可能です。さらに、イベント出展でオーストラリアの一般消費者に商品・サービス、地域の魅力や情報を広く行き渡らせていきます。

こうした流れが、初めてのプロモーションには効果的でしょう。サザンクロス・プロモーションズではこれらすべてを現地の日本人スタッフと日本語に堪能なオーストラリア人スタッフがサポートします。まずは、気軽にお問い合わせください。

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